理系作業療法士のブログ

整形外科、認知症、内部障害の作業療法を中心に取り組んでいます。OTの仕事や研究について書いていきます。

打鍵器はいつ使うの? 認知症でしょ!

断っておきますが某予備校の先生のことはリスペクトしています。

時間が許すならば講義を一度は聞いてみたいです。

 

さて、

錐体路障害がある患者さん、または錐体路障害が疑われる患者さんに対して使う」という回答が多いと思います。

膝蓋腱反射などのTR(DTR、は最近はあまり使わない)、バビンスキー反射などのPRは学校でも散々練習させられますし、

実習でバイザーに叩き込まれた人も多いのではないでしょうか。

 

もちろんCVAなど中枢疾患に対して非常に有効なのですが、私は作業療法士としては

 

認知症の患者さんに使う

 

ことが有効な使い方なのでは、と思います。

 

認知症は様々なタイプがあり、有名どころだとATD(アルツハイマー型)、VaD(脳血管性)、DLB(レビー小体型)、FTD(前頭側頭葉変性症)などがあり、細かなところだと嗜銀顆粒性など本当に沢山あります。研究者によっても見解、分類は別れます。

 

ですが私は臨床家の作業療法士なので細かな分類よりも気にしなければならないことがあります。

 

「いかにスムーズに患者さんの懐に入り込み、評価するか」です。

 

 

ダメな例

OTR「こんにちは。作業療法士の◯◯です。今から認知症の検査を行います」

患者さんA「・・・なんですかアナタは。私はボケてませんよ!」

患者さんB「検査?ハハハもっと頭の良い人に聞いてもらった方がいいですよ」

 

大げさに見えますがこれに近いのはたまに見かけます。ここからでも充分立て直せますが、この関係性ではこの日に深く評価するのは難しいと思います。

というか、自分で言うのも悲しい話ですが、作業療法士と言ってすぐに分かる人はまずいません。初対面でいきなり検査もおすすめしません。

やはり認知症ということはその人のプライドを大変傷つけますので、慎重に入っていくほうが無難です。

 

こういうときに打鍵器を使います。

 

 

打鍵器使用例

OTR「こんにちは。リハビリの◯◯です。どこか体の痛いところはないですか?」

患者さんA「膝と腰は前から痛いね。整形に通ってるんですわ」

OTR「大変ですね。ちょっと見せてもらっていいですか?」

患者さんA「ええよ」

 

ここで雑談をしながら打鍵器を使ってまずTRから検査します。雑談して大丈夫そうならばPRも行います。高齢者はラクナ梗塞などをしている人も多いですし、ATDとカルテに書いてあっても意外と反射が出ることも少なくありません。

 

身体の不調に共感することで安心感も与えられますし、わかりやすい方法で入っていくのがセオリーです。

インテーク面接の入り方の引き出しの一つとして、持っておいて損はない方法だと思います。